健康コラム

睡眠時無呼吸症候群(SAS) (1)~睡眠時無呼吸症候群とは~

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠中に何回も呼吸が止まり、ぐっすり眠る事が出来ない病気です。
大きなイビキや起床時の頭痛、夜間の呼吸停止、日中に強い眠気がさすなどの症状があります。
有病率は人口の1~2%といわれ、放っておくと高血圧や心臓循環障害、
脳循環障害などに陥ると言われています。
また、日中の眠気のために仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事故の発生率を高めたりするなどの
社会生活に重大な悪影響を引き起こします。

睡眠時無呼吸症候群の種類とは?

睡眠時無呼吸症候群には2種類あります。

  1. 呼吸の指令を出す脳の障害による中枢型睡眠時無呼吸症候群
  2. 上気道が閉塞して呼吸ができなくなる閉塞型睡眠時無呼吸症候群
    の2つに大別されますが、閉塞性が睡眠時無呼吸症候群の原因の95%を占めるとされています。

何が怖い?睡眠時無呼吸症候群睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が停止するため、身体が酸素不足の状態に陥り、
様々な合併症を引き起こすことが分かっています。
また、無呼吸により深い睡眠(熟睡)をすることが出来ず、
日中の仕事の効率に影響が出ることもあるます。
車などの運転時に、注意力の低下や眼気から重大な事故を起こす可能性もあります。
さらに、メタボリックシンドローム、高血圧、心疾患、糖尿病、脳卒中
などを合併しやすいと言われています。
うつ病と診断されたり、高血圧や不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞にかかる危険性が2~5倍に上がります。成人で1時間に20回以上(3分間に1回)の無呼吸が続き、治療をしない場合、9年後には約40 %が死亡しているという報告もあります。
男性ばかりの病気ではなく、いびきをかく閉経後の女性は心筋梗塞の合併が多いことも知られています。