⑤喉の違和感

喉に違和感があり食べ物がひっかかる感じがする。喉が気持ち悪くて咳が出る。胸になんだかつかえる。これらの症状は、咽頭がんや食道がんが隠れていることがありますから、内視鏡検査などを受けることを強くお勧めします。しかし、検査で異常がなくてもこれらの症状を訴える方がおられます。
喉になにか引っかかっている感じというのを、漢方では梅核気(ばいかくき:梅の種が引っかかっている感じ)とか咽中炙臠(いんちゅうしゃれん:あぶった小さな肉片が喉に詰まっている感じ)などと表現して、気の巡りが悪い(気滞)ときの症状と考えてきました。

こういう時に使う漢方薬は、半夏厚朴湯です。

しゃべっているうちにすぐのどの調子が悪くなり声がかすれる。

歌うのが好きなのに、すぐ声が出なくなる。

風邪でもないのに、喉の調子が悪くてせき込む。

などという症状を自然と取り除いてくれることがあります。半夏厚朴湯でうまくいかないときは、半夏厚朴湯と小柴胡湯が一緒になった柴朴湯を使うこともあります。

ストレス社会といわれる現代です。ストレスを上手に発散できる人は乗り越えていけるでしょう。しかし、ストレスをため込んでしまうと、うつうつとして気の流れが悪くなりがちです。そのような状況を気鬱とか気滞とか呼んでいます。本人は気づいていなくても、それが喉の違和感となって現れることがあるのです。

なんだか喉が気持ち悪い、というときには一度お試しください。

福岡みらい病院 外科 日本東洋医学会漢方専門医 品川 裕治

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