健康コラム

No.16 高血圧治療のサポートに使う漢方薬

高血圧を指摘されたら、まずは循環器内科を受診しましょう。生活習慣の見直しや必要であれば降圧薬を使用して血圧をコントロールしていきましょう。血圧コントロールに関しては、漢方薬の出番はあまりなくて、あくまで体調を整えるサポート役です。メインは西洋医学による治療だと考えてください。代表的な処方を挙げてみます。

なんだかイライラして気が高ぶり眠れないような人には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を試してみます。かなり苦みがあるのですが、飲める人には福音となることがあります。似たような人で便秘も伴っていれば三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)の出番となります。

これらが合わない人で、いらいら、不安、不眠などがあり、のぼせを訴えたりする方なら、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)が良いかもしれません。ストレスによる症状を緩和してくれます。交感神経系の昂ぶりを鎮めてくれるような印象があります。拡張期血圧がなかなか下がらないような人にはそれを少し下げてくれることがあります。

中高年以降の人で頭痛がある人、特に朝方の頭痛を訴えるような人には釣藤散(ちょうとうさん)です。耳鳴り、めまい、イライラなどにも効果を見せてくれます。

メタボ一直線の方には、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)が良いかもしれません。体にため込んだ毒を外に出すというイメージです。これは漢方のやせ薬などと宣伝されることもある処方ですが、はっきり言ってこれを飲んでも痩せません。でも食事療法、運動療法をしたうえで服用すれば、その努力を後押ししてくれるかもしれません。

上記以外にも、体調や愁訴によって処方はいろいろ考えられます。血圧は落ち着いてきたけど体調が今一つという方は、漢方薬を試してみてもよいと思います。

外科 品川裕治 (日本東洋医学会漢方専門医:外科部長)

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