健康コラム

No.23 たらたら流れる鼻水に

鼻炎や風邪の引き始め、それに体が冷えた時などに、水のような鼻水がたらたらと出て困る、という方はおられませんか。人によって対処の仕方はいろいろだと思います。ひたすら鼻をかむ、ティッシュを詰める、抗アレルギー薬や風邪薬を服用する、体を温めるなどなど、苦労している方もおられるでしょう。これらの対応で何とかなればよいですが、どうしようもなく流れ出てくるといった場合、漢方薬に手伝ってもらいましょう。

代表選手は小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。わたしはこの処方と出会って、アレルギー性鼻炎で困り果てるということはなくなり、それまで頻用していた抗アレルギー薬の出番がほとんどなくなりました。葛根湯のほうが良く効く人もおられます。炎症症状が強いときには越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を使用します。お年寄りや虚弱な方には麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)のようが良い場合もあります。

上記4剤は、麻黄という生薬を含んでいますので人によると動悸、血圧上昇、不眠などを引き起こすことがあります。使用できる人の場合も長期間にわたり漫然と使用することはは避けたほうが良いでしょう。

麻黄が使いにくい場合は、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)を使うとよい場合もあります。ただし、この処方の目指すところは、体を温め、咳や痰を鎮め、余分な水分を捌くといった小青竜湯の共通する部分がありますが、保険適応症に鼻炎や感冒はありません。貧血、冷え症で喘鳴を伴う喀痰の多い咳嗽があるものや、気管支炎、気管支喘息、心臓衰弱、腎臓病のものが適応となります。

もちろん漢方薬では効果が不十分だったり、無効なこともあります。しかし、不十分な場合も西洋薬の量を減らすことができることがありますし、鼻水には無効でも体調が良くなることもあります。試してみる価値はあるとおもいます。

外科 品川裕治 (日本東洋医学会漢方専門医:外科部長)

> 次は「めまいにつかう漢方」