脊椎脊髄病センターにおける脊椎低侵襲手術
当院脊椎脊髄病センターでは、手術は高機能の「Leika M720 OH5 手術用顕微鏡」「METRx-MD system」を使用し小皮切による低侵襲の手術を行っています。
「Leika顕微鏡」では、明るく、拡大された高解像度の3次元的視野が得られます。
これにより、繊細さが必要とされる、脊髄、神経への操作が安全確実に行えます。
「METRx-MD system」は直径18mmの円筒状開創器で術野を展開する器具です。
小皮切で筋肉組織の損傷が少なく肉眼手術、内視鏡手術より安全確実な低侵襲手術が可能です。
手術例
腰椎椎間板ヘルニア、頸椎椎間板ヘルニア
約2.0cmの皮膚切開を加え「METRx-MDチューブレトラクター」を挿入し、顕微鏡を見ながらヘルニア塊を摘出します。
手術時間は約1時間、翌日から歩け、7日から14日で退院できます。
腰部脊柱管狭窄症(棘突起縦割式椎弓形成術)
約2.0cmの皮膚切開を加え「METRx-MDチューブレトラクター」を挿入し、顕微鏡を見ながら神経を圧迫した骨、黄色靭帯を切除し神経の圧迫を除去します。
手術時間は約1.5時間、翌日から歩け、7日から14日で退院できます。
骨粗しょう症性椎体骨折の治療
骨粗しょう症は骨の量が少なくなり骨の強度が低下して骨折しやすくなる状態です。
高齢者では軽度な外傷や、外傷がなくても背骨が骨折し、強い腰痛がおこります。
脊椎椎体骨折の予防には骨粗しょう症の診断と治療が重要です。
骨粗しょう症の診断が確定すれば薬物治療を行い骨折がおこらないようにします。
脊椎椎体骨折を起こして受診された場合は、薬物、コルセットにより治療を行いますが痛みが軽快しない時には手術が必要になることもあります。
手術は低侵襲な経皮的椎体形成術(BKP: Balloon Kyphoplasty)を行うことができます。