レボドパカルビドパ経腸療法 (LCIG)
レボドパカルビドパ経腸療法 (LCIG)
パーキンソン病で非常に有効なレボドパ。飲んだのになかなか効いてこない..という経験もあるのでは?
進行期では、飲み込みや腸の動きも衰えてくるため、なかなか小腸までたどり着くのが難しくなってきます。
下の図は、飲み込んだレボドパが、どのような旅をして脳に作用するのか?を示しています。
発病して間もない頃は、レボドパから作られたドパミンは脳に蓄えられ、少しずつ持続的に分泌されます。
病気が進行すると、ドパミンを作る細胞は減っていき、脳に蓄えることが難しくなります。
ドパミンの蓄えが減ってくると、レボドパを飲んだ時しかドパミンが作られないということが起きてきます。
この状態が長く続くと、ドパミンに対する脳細胞の反応が過剰になっていき、オフとオンの差が激しくなっていきます。特にドパミン濃度がピークになると、クネクネした不自然な動き(ジスキネジア)が出てくることもあります。
LCIGでは、胃ろうからチューブを挿入し、チューブ先端をレボドパが吸収される小腸上部に固定します。ポンプから、このチューブを使ってゼリー状のレボドパを注入します。
レボドパは常に一定のスピードで吸収されるので、脳内のドパミン濃度も安定化し、オンやオフがなくなり、ジスキネジアも生じにくくなります。