脳深部刺激療法(DBS)とレボドパカルビドパ経腸療法 (LCIG)
脳深部刺激療法(DBS)とレボドパカルビドパ経腸療法 (LCIG)
DBSもLCIGも、飲み薬による治療で「薬効時間が短くなった」、「薬が切れた時の症状がひどい」、「薬が効いてくると身体が激しく動いてしまう」などの場合に有効です。
一般には、下記3条件のいずれかに当てはまる場合にお勧めされます。
- 1日に5回以上のレボドパ服用
- 1日に合計2時間以上のオフ時間
- 1日に合計1時間以上の激しいジスキネジア
DBSはドパミンの分泌には影響せず、ドパミンに対する脳の感受性を調節します。つまり、ドパミンの有効治療域を広げるため、オフやジスキネジアが生じにくくなり、薬剤を減らせることもあります。
LCIGはドパミンの産生・分泌を安定化させ、ドパミンの活動(脳内ドパミン活性)を安定化させます。
LCIGの場合、治療導入のための手術は内視鏡による胃ろう造設であり、高齢であっても比較的安全に行えます。
また、脳を扱わない手術なので、術後に認知機能が低下する心配はありません。
実際は、下表のようにDBSとLCIGには一長一短あり、簡単に決められることではありません。
病状以外にも、家族の協力が得られるか?職場復帰するのに時間的余裕は十分にあるか?など、さまざまな状況を検討する必要があります。